こんにちは✋ICOI BLOGです。
ICOI BLOGの中の人は、デザインや広告の制作会社をやっているのですが、たまにはそれっぽいことを書いてみようと思います。
たとえば「起業するからロゴマークをつくりたい」とか「レストランを開業するのでメニュー表をつくりたい」と思った時に、デザインができる会社(もしくは印刷屋さんやフリーのデザイナーさん)を探すことがあると思います。
でも正直どこがいいのか見分けるのってめちゃくちゃ難しくないですか?もちろんウェブサイトや過去の制作実績を見て、それで判断できれば良いのですが、おそらくウェブサイトや制作実績なるものはどれもキレイに作られているので、慣れていないと正しく判断するのはなかなかハードルが高いのではないでしょうか。
そこで今回は、小回りの利く中小規模の制作会社を探す際「いいデザイン会社かどうかを見分けるポイント」を3つ挙げてみたいと思います。
ポイント1 営業マンがいない
打ち合わせは、制作現場の担当者と。
インターネットなどで制作会社を探すことになると思いますが、まずは3~4社とアポをとって、話をしてみることをオススメします。電話でもリモートでも直接会ってでもOK。重要なのは、その担当者の役割です。
いざ打ち合わせという時、大きく2パターンに分かれるのですが「ザ・営業マンが来るパターン」と「デザイナーもしくはディレクターのような制作現場の担当者が来るパターン」があります。
誤解を恐れずにズバッと言います。ことデザイン制作に関して言うと、営業マンはいりません。一般的に営業マンは「売り上げをあげること」のプロ、制作現場の担当者は「クオリティの高い制作物をつくること」のプロです。
成果物のクオリティに明らかな差が出ます
経験上、中小規模で制作がメインの会社には、営業だけを専属で担当するスタッフはいません。というより、いらないのです。なぜかというと「売る」ものがないからです。
デザイン制作というのは「リンゴを60円で仕入れて100円で売る」という類の商いではありません。「商品」に代金を支払うのではなく、思いをカタチにしてくれる「技術」に対価が発生するものです。
営業専門の人がいるのは、印刷がメインの会社や、媒体広告を売る会社、ウェブで言うとオリジナルのCMSを売るような、「売る商品」を持っているタイプの会社です。この「売る商品」というのは言い換えると「売らなきゃいけない商品」であって、つまりは「在庫」です。「60円で仕入れたリンゴ」は売らないと当然赤字になるわけですから、営業する人が必要になるわけです。そうなると「売る」ことに重きが置かれてしまうので、中小規模の制作会社の場合、制作にかける比重は、当然弱くなります。
まとめるとこういう感じになります。
営業マンがいる
→印刷、媒体、独自CMSなど売る商品のある会社
→デザイン制作よりも自社商品が売れることに比重を置く場合が多い
営業マンがいない
→デザイン制作がメインの会社
→売るのではなく、思いをカタチにすることに重きを置く場合が多い
美容室には営業マンはいない
わかりやすい例として美容室を取り上げてみましょう。美容室に行って自分の希望の髪型を伝える時に営業マンはいないですよね?
実際に自分の髪を触ってもらうスタイリストさんと直接話して、自分の思いを知ってもらいたくないですか?営業マンが間に入って、又聞きになってしまい、思い通りにいかなかったら後悔しませんか?
メニューのデザイン、ロゴのデザイン、ポスターやチラシのデザインもこれと同じなのです。制作現場の担当者と直接話し、会社や商品、お店など自分たちの思いを深く知ってもらうことがデザイン制作においてもっとも重要なポイントになります。
無駄な人件費が不要なためローコスト
さらにコストに関しても、美容室に営業マンがいたとしたら、その人件費もスタイル代に含まれ、無駄に高い料金を支払うことになるわけです。
つまり、営業マンがいない制作会社は「クオリティの高い制作物をつくることに重きを置き、なるべく無駄なコストをかけずにつくろうと努力してくれる」ということが言えるのです。
ただ、これは決して営業マンをくさしているわけではありません。たとえば新聞や雑誌などの媒体広告を検討している場合は営業マンと話をする方が、予算やマーケティングの知識がある場合が多いので得策です。営業マンは媒体広告などの「商品」を売るプロなのですから。
広告媒体や、印刷など「商品」に関することは営業マンと、デザインや企画など「思いをカタチ」にすることは制作担当者と、目的に応じて話を詰めていくことが重要と言えます。
【体験談】つくりたいイメージがダイレクトに伝わる。
これは広告や販促物のデザイン制作に限ったことではありません。わたしは最近、1年ほどかけて家のリフォームをしたのですが、そのリフォーム会社を選ぶ際にも同じことが言えました。
はじめにリフォーム業者を決める際、全部で6社と打ち合わせをしました。その打ち合わせに4社は営業マン、2社は設計や内装の担当者がやってきました。「こんな家にしたい」「部屋はこうしたい」「こういうふうに使いたい」というこちらの思いをより汲んでくれたのは後者の設計や内装の担当者さんでした。実際自分たちで図面を引き、デザインを提案する役割の方々だったからこそ、意図やイメージを共有しやすく、とことんまで付き合ってくれました。最終的にはその2社のうち、より的を得た話ができた1社と契約し、納得のいく住まいをつくることができました。
営業マンは「予算」に重きがおかれるのに対し、設計や内装の担当者は「どんな家にしたいか?」というところに自然と焦点が向かいます。当然ですよね。営業マンの仕事は「売り上げをあげること」、制作現場の担当者の仕事は「クオリティの高い制作物をつくること」だからです。
デザイン制作の優先順位が高い会社には営業マンはいません。「いいものをつくりたい」と思って制作会社をお探しなのであれば、まずは初回の打ち合わせから制作現場の担当者がやってくる会社を選ぶことをオススメします。
第二話では、お金についてもう少し掘り下げたいと思いますので、そちらも引き続き参考にしてみてください。
では!
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